趣旨
本研修会では、第63回兵庫県へき地・複式教育研究大会に参加することとし、児童生徒数が減少する中において、「自ら考え、伝え合って学びを深める児童生徒の育成」のテーマのもと、実践研修を進めている実践校の研究会から、少人数における授業形態の工夫や効果的な指導方法を学び、教員の資質向上と授業改善を目指す。
概要
○日時 令和6年11月22日(金) 13時30分~15時50分
○内容
1 公開授業
小学6年 算数(比例と反比例)溝端 美紀 教諭
小学5年 道徳(ブランコ乗りとピエロ(西紀小との遠隔授業))木村 大倫 教諭
小学2年 算数(かけ算)山下真喜子 教諭
2 全体会・指導助言・記念講演
演題 子どもがすすめる算数学習~令和の日本型学校教育と「奈良の学習法」~
講師 奈良教育大学附属小学校 教諭 河田 慎太郎 氏
参加者の感想(抜粋)
- 講演を聞き、子どもたちが主体的に学びに向かうためには、子どもたち自身にめあてを立てさせることが大切であることを学んだ。併せて、子どもたちのめあての質を高めるための教師による価値づけが重要であると感じた。どうしても全体で共通のめあてを教師が提示して授業を展開してしまっているのが現状である。学校全体で系統立てて取り組んでいけるよう、今日の学びを校内で共有し授業改善に繋げていきたい。
- 遠隔授業を初めて見せていただいた。少人数の良さである意見の交流のしやすさを生かしたミートでの授業でした。また、人数が少ないというデメリットを他校と交流をすることで多様な考えに触れることができていた。児童のICT活用技術が高まっていることもいい事だなと感じた。
- 僻地の学校を見学したことがなかったのでとても新鮮でした。ガイド役や話型を使って子どもたちが中心となって授業を進めるスタイルは、とても、勉強になり、真似してみたいと感じました。
総括
兵庫県へき地・複式教育研究大会の開催に合わせて、第1回学力向上研修会を開催した。公開授業の前に行われた実践発表から数名が参加することができた。公開授業では、西紀小学校との遠隔授業が公開された。先進的な取組であるとの指導助言がなされた。小規模校が多い丹波篠山市では、児童が学び合う機会少なくなっていく。協働的な学びの機会として有効であると思われる。貴重な研修の機会を提供していただいた。
記念講演では、奈良教育大学附属小学校 教諭 河田 慎太郎 氏に公演をしていただいた。児童生徒が主体的・意欲的に学ぶために、児童一人ひとりがめあてを立て、その振り返りができるまでの設定の講義をいただいた。奈良女子大学付属小学校視察研修でも、実践されている様子を見させていただき、児童は課題意識をもって学習をしていた。児童生徒自らが学ぼうとする仕組みづくりが学力向上につながっていく。研修会に参加した先生方にとって、学びの多い充実した研修になったと考える。