令和2年度幼児・子どもの生活習慣状況調査の結果について

約8割が9時間以上の睡眠時間を確保、課題は「メディアコントロール」

 丹波篠山市は、子どもたちが夢をもって健全に育つために、その土台となる基本的な生活習慣づくりを大切にしています。そこで、幼児や低学年児童の生活習慣の状況を明らかにすることを目的として、6月末に調査を実施しました。市内在園の3歳児、4歳児、5歳児をもつ保護者と市内小学校1年生及び2年生をもつ保護者に回答をお願いし、1,378名分の回答をいただきました。調査結果をご紹介します。

幼児の調査結果(3、4、5歳児 783名)

◇ 約9割の幼児が毎日同じ時刻に布団に入り、7割以上が21時半までに寝ている。
 ・毎日同じ時刻に布団に入りますか(週5日以上)……………………………………89%
 ・何時ごろに寝ていますか(21時半ごろまで)…………………………………………76%

◇ 9割以上の幼児が毎日同じ時刻に起き、8割以上が7時までに起きている。
 ・毎日同じ時刻ぐらいに起きますか(週5日以上)……………………………………91%
 ・何時ごろに起きますか(7時まで) ……………………………………………………82%

◇ 9割以上の幼児が朝食を毎日食べている。
 ・毎日十分な量を食べている ………………………………………………………………48%
 ・毎日食べるが、量は少ない ………………………………………………………………46%

◇ 平日にテレビ(YouTube含む)やゲームに触れる時間は1時間から2時間が多い。
 ・1時間から2時間…………………………………………………………………………69%
 ・3時間以上…………………………………………………………………………………18%

◇ 約8割の保護者が、お子さんと一緒に自然と触れ合う遊びをしている。
 ・よくする ……………………………………………………………………………………33%
 ・機会があればする…………………………………………………………………………49%

◇ 約7割以上の幼児は、1週間の内、1日以上絵本(本)に触れる機会をもっている。
 ・1日から2日…………………………………………………………………………………37%
 ・3日から4日…………………………………………………………………………………21%
 ・5日以上………………………………………………………………………………………24%

児童の調査結果(小学校1、2年生  595名)

◇ 7割以上の児童が21時までに就寝し、8割は9時間以上寝ている。
 ・平日1日当たりの睡眠時間が9時間以上…………………………………………………80%
 ・何時ごろに寝ていますか。(21時ごろまで)……………………………………………74%

◇ 約9割の児童が毎日同じくらいの時刻に寝ている。
 ・毎日、同じくらいの時刻に寝ていますか。(週5日以上)……………………………88%

◇ ほとんどの児童が朝食を毎日食べている。
 ・朝食は毎日食べていますか。(十分な量 + 量は少ない)………………………………96%

◇ 平日にテレビ(YouTube含む)やゲームに触れる時間は、1,2時間ぐらいが多い。
 ・1時間ぐらい+2時間ぐらい…………………………………………………………………68%
 ・3時間以上…………………………………………………………………………………… 17%

◇ 21時までに寝る児童と22時以降に寝る児童に、以下のような差がみられる。

平日、テレビ(YouTube含む)や
ゲームに3時間以上触れる
朝食を毎日十分な量
食べている
朝、自分で
起きている
21時までに寝る
児童の内
15% 60% 38%
22時以降に寝る
児童の内
26% 44% 14%
  • ・遅くまで起きている児童の方が、テレビ(YouTube含む)やゲームに触れる時間が長い。
  • ・早く寝る児童の方が、朝食を十分な量食べている。
  • ・早く寝る児童の方が、朝、自分で起きる習慣が身についている。

子ども達の健やかな成長に向けて

〇 園生活・学校生活は生活リズムを整える
 調査により、約9割の幼児が同じ時刻に布団に入り、同じ時刻に起きていることが分かりました。また、およそ8割の児童が毎日9時間以上眠り、9割以上の幼児・児童が毎日朝食を食べていると回答しました。臨時休業中に児童対象行った調査では、21時までに寝る児童の割合は5割に満たなかったのですが、学校園再開後には7割以上の児童が21時までに寝ていることが分かりました。園へ通うことや小学校へ登校することが小学校低学年までの子どもの生活リズムに大きく影響することがよく分かる結果です。

 
〇 家庭の生活リズムが影響する
小学校低学年までの子どもの生活リズムは、家庭の生活時間の影響を強く受けます。約1割の幼児は遅寝遅起きの傾向が見られ、保護者の生活リズムの影響を受けていることが分かりました。就寝時刻の乱れは、他の生活習慣にも影響を与えると考えられます。就寝時刻で比べると、早く寝る児童の方が朝ご飯を十分食べ、遅く寝る児童の方がテレビやゲームなどのメディアに触れる時間が長いことが分かりました。


〇 生活習慣が将来の学びに向かう力につながる
 子どもの学びに向かう力と関係する特性のひとつに「レジリエンス(resilience:柔軟さ・回復力)」があります。レジリエンスとは、困難なできごとに向かい合った人が、目の前にある困難にうまく対処し、乗り越えるときに発揮される力のことです。全国学力学習状況調査を活用した調査研究では、このレジリエンスと生活習慣に関連があることが指摘されています。レジリエンスの高い子どもの保護者は、子どもの生活習慣を規則正しく整え、知的な好奇心を高めるように子どもに積極的に働きかけていることが分かっています(1)。保護者が子どもに規則正しい生活習慣を定着させようと意識することで、子どもの困難に立ち向かう力が育まれ、学力の向上にも良い影響を与えていると考えられます。  

〇 まとめ
 本調査により、多くの保護者が子どもの規則正しい生活習慣を意識し、子どもが早く寝ること、睡眠時間を確保すること、朝食を食べることなどに取り組まれていることがうかがえます。規則正しい生活習慣は、感染症予防の観点からも大切です。バランスのよい食事と十分な休息、正しい睡眠習慣は子どもの脳・体・心を育て、免疫力を向上させます。今後も子どもたちの規則正しい生活を意識しながら、子どもたちが体力的にも精神的にも安定して生活できますよう、見守りをよろしくお願いいたします。

生活習慣を整えるコツ

 子ども達の生活習慣を整えるために、保護者の皆さんが工夫されていることをまとめました。
 参考になるコツや工夫が満載です。

〇睡眠について

<困っていること>
・早く寝られるように習慣づけたいが、なかなかリズムができない。
・家事などに追われて早く寝かしつけたいができない。
・母親(父親)と一緒でないと寝ないので、自分が遅いとどうしても遅くなる。
・寝かしつけに絵本を読んでいるが、以前は3冊で寝ていたが、今は3冊読み終えても寝ない。
<うまくいっている工夫>
・なるべく同じ時間に布団に行くようにしている。
・共働きのため、できるだけ早く寝られる体制を家族で協力し、規則正しい生活習慣をつくる努力をしている。
・絵本を3冊読んだら電気を消して寝る習慣をつけている。
・寝る前に明日が来ることが楽しみに思えるように「明日は○○を一緒にしようね」など前向きな話をする。「そのためには、早く寝ていっぱい遊ぼうね」と小さなころから話しているので、早く寝たらいいことがあると思っている。

〇テレビやゲーム、YouTubeについて

<困っていること>
・夕食の支度をしている時は、なかなか手が離せないので、YouTubeに頼ってしまう。
・テレビやゲーム、YouTubeを観だすと終われない。自分で操作もできるので、やめさせることができない。
・ゲームや動画の使用ルールを決めても守らない。
<うまくいっている工夫>
・家事をしている時は、「手伝って」と言ってなるべくテレビやゲームの時間を短くするようにしている。
・テレビやYouTubeは、アラームをセットしてやる時間を決めている。
・テレビ等を観だすとやめられないので、することをしてからつける。
・外に連れ出し、見られない環境をつくる。

〇おやつ、食事について

<困っていること>
・帰宅後、夕食までに1時間ほどあるので、おやつを食べたがる。
・食事の時間がダラダラと長い。食事に集中できず離席や遊ぶことがある。
・朝はお腹が空いていないのか、なかなか食べない
・朝食に牛乳をコップ1杯飲むのが精一杯である。
<うまくいっている工夫>
・おやつを欲しがるときは、小袋のおやつやあらかじめ半分にしたおやつにする。
・食事中はテレビを消し、その日の出来事などを話す。
・ご飯を食べるとき以外(おやつやジュース、お茶)も必ず食卓で食べる。遊ぶスペースとしっかり分けてメリハリをつける。
・朝ご飯は、量は少なくてもきちんと食べるように気をつけている。
・おにぎりやパンなど食べやすいものを作る。

〇親子のふれあいについて

<困っていること>
・平日はフルタイムの仕事で、休日は買い出しや家事に追われて、なかなか子どもと遊ぶ時間がもてない。
<うまくいっている工夫>
・共働きなので、何もしてあげられないが、ご飯を一緒に作ったり、洗濯物を一緒に干したりしている。
・いつもできるわけではないが、子どもが甘えたいときは、何か用事をしていても、まずは抱きしめるなど満足させる。そうすると家事も用事もスムーズにいく。

〇持ち物の準備や片付けについて

<困っていること>
・遊んだ後の片づけができない。
・自分の用意や準備に時間がかかる。
・一人でできることも親にやってもらおうとする。
<うまくいっている工夫>
・片付けの時は、子どもの好きな曲をかけ、終わるまでに片付けが完了できるようにしている。
・スケジュールボードを使って、準備物や出かける前にすること、帰ってきてからすることをマグネットを利用してみてわかるようにする。
・たくさん褒めてやる気を出す。

〇兄弟姉妹の関係について

<困っていること>
・兄弟姉妹仲良くできず、すぐに喧嘩になる。
・上の子の邪魔をする。
・下の子と遊ぶときに、思いが違うと怒るので、困っている。
<うまくいっている工夫>
・兄弟姉妹喧嘩の時は、お互いの言い分をしっかり聞くようにしている。
・上の子と同じように生活をしているうちに早寝早起きの習慣がつきました。
・下の子にかっこいいところを見せられるように、上手く促している。

 他にも、「夜のおむつがとれない」や「鼻がうまくかむことができない」など子育てにおいて悩んでおられることがたくさん記述されていましたが、それ以上に上手くいっているコツや工夫されていることがたくさんありました。上記に書ききれなかった一部を紹介します。

・ありがとうや感謝の気持ちをしっかり伝える。
・上手くいかないときでも頑張ったことに対して前向きな言葉がけをする。
・父母が忙しくてイラっとしてしまったときは、祖父母の協力を得る。

 子育てに悩んだ時、近くには同じ悩みをもっていたり、いいアイデアをもっていたりする方がたくさんいます。同じ年ごろの子どもを育てている人や祖父母、地域の方や学校園の先生に相談をしてみるといいのではないでしょうか。