1 趣旨
児童生徒の状況や保護者、社会からの要請が多様化・高度化する中で、教職員の職務は多岐にわたり、その時間的・精神的負担が増大している。教職員が心身ともに健康で、児童生徒と向き合う時間がしっかり確保され教育活動が充実するとともに、ワーク・ライフ・バランスのとれた充実した生活が送れるよう本研修会を実施し、教職員の勤務時間の適正化 及び業務改善の取組を推進する
2 対象者
教頭及び業務改善に係る校内委員会担当者(事務職員)
3 内容
(1)講話「企業におけるワーク・ライフ・バランスの推進について」 講師 フルヤ工業(株) 総務課担当課長 大内 昌人氏 (2)グループ別協議「各学校の現状を踏まえた働き方改革の実現について」
[受講者の振り返り]
〇全社員から定期的に「職場環境の改善提案書」の提出を求め、日頃から業務改善に積極的に取り組んでおられることが印象的だった。また、目的を達成するための手段や方法に力強さを感じた。
〇職場環境づくりとして、相談窓口の開設や意見箱の設置など埋もれてしまう小さな声にも耳を傾けるようにされていた。要望や相談をしやすい職場こそが風通しの良い職場であり、意見に耳を傾けてもらえる実感が次の意欲となり、よりよい環境づくりにつながっていくのだと思う。外部とのつながりが多い事務職員の強みを生かして、積極的に周りの声に耳を傾け、相談窓口やつなぐ役目になりたいと思った。
〇職員の意見やアイデアを募集して吸い上げ、検討して、実践、数値化して評価、そしてフィードバックされている点は大いに参考になった。また、助け合い協力し合える組織づくりが、一般企業においてもやはり大切で、業務改善を進める上でもベースとして大切にしていきたいと思った。
〇講話の中でフルヤ工業さんの強みとして、「①課題に対して柔軟な思考で向き合い形にしていく ②得意な事や特化していることを生かしたスピーディーな対応 ③経験から培ったノウハウとアイデアを生かしたニーズへの対応」をあげられ、これらが現在も進化し続けることのできる要因であるとおっしゃっていたが、このことは学校現場においても通ずることだと思った。
〇定時退勤日には上司も仕事を部下に回さないなど、当事者だけではなくみんなが帰れるよう意識していることがわかった。自助努力に任せるのではなく、組織として業務を軽減できる取り組みを行っていきたい。
[まとめ]
受講対象者からの「今年の研修会では、企業における業務改善やワーク・ライフ・バランスの実践についての取組を知りたい」という要望を受けて、 ワーク・ライフ・バランスの実践に成果を上げておられ、その分野で2度も表彰を受けておられるフルヤ工業(株)の大内課長様に講師を依頼しました。講話の中で、事業所内保育施設の設置、社員食堂のリニューアル、変形労働時間制、ご意見箱の設置、 職場環境の改善提案書 や職場環境満足度アンケートの実施等々果敢に働きやすい職場環境の整備や福利厚生の充実に努めておられる取り組みをお聞きして、多くの示唆や可能性、新しい視点を学ぶことができました。その後のグループ別研修では各校の取り組みを交流することで、自校でも取り組める業務改善・働き方改革の方策を考えることができました。今回の学びを早速学校現場で活かし、業務改善・ワーク・ライフ・バランスの実践につなげていきたいと思える研修会でした。