令和5年度丹波篠山市養護教諭研修会を実施しました(2023.07.12)

趣旨

 養護教諭は、学校において児童生徒の養護診断を担っており、日常的に傷病への対応や判断を迫られている。しかし、その専門性ゆえに他の教員と異なる重い法的義務を負う判例もある。また、いじめ、不登校、発達障害をはじめ、様々な生徒指導上の課題や特別支援教育の充実などに対して、養護教諭が果たす役割はますます大きくなってきている。そこで、学校現場での様々な対応を法的な視点から見つめ直し、児童生徒のために協働してより良い教育環境の構築を図れるよう、本研修会を実施する。

概要

日時:令和5年7月12日(水)15時00分~16時40分

場所:丹波篠山市役所第2庁舎 2-301,302会議室

講師:神内 聡 先生(本郷さくら総合法律事務所弁護士、兵庫教育大学大学院学校教育研究科准教授、私立中高一貫校教諭)

講義:「スクールロイヤーから伝える養護教諭に求められる法的視点」(オンライン開催)

参加者の感想

  • 今回の研修会に参加するにあたり管理職と事前に聞きたい事案を確認していたのですが、ご講演の中でその内容もご説明いただき、とても勉強になりました。熱中症警戒アラート発令時や雷が鳴っている時の避難対応等、日々判断に迫られることがありますが、マニュアルやガイドラインに従うことの大切さを改めて知り、ガイドラインの重要性を感じました。ガイドラインを作成する際も、例年通り・・・ではなく、実際に対応できる内容や、医学的根拠を必要とする際は学校医に相談するなど、実態に即し、的確なものを作りたいと思いました。
  • 4月当初は時間に追われて、マニュアルをじっくりと見直す時間もないため、つい、今までに作成されたものを使用していました。しかし、今回のお話を聞いて、危機管理マニュアル等の内容が合理的で現実的なものであるのか、早急に見直す必要があると感じました。次回は、判決事例から、養護教諭としてどう気をつけなければならないのか、具体的なお話が聞きたいと思いました。
  • 事例が具体的で参考になりました。保護者への正確な情報伝達は日々心がけていますが、こちらの意図が明確に伝わる話し方や、対応の早さが物事を大きくさせてしまう要因にもなるので、真摯に対応したいと思います。結果的に悪い方向であっても真実と向き合いたいです。
  • 普段、仕事をしている中で生徒への応急処置や生徒、保護者へ対応をするときに考えるのは保護者の方に自分の行ったことがきちんと説明できるように、納得し信頼してもらえることをしようと心がけています。ただ、すべてのことにしっかりとした根拠があるわけではなかったので、そこに学校の方針や担任の先生の思い、保護者の要望などいろいろなことが重なると自分が思うようなことができないのが現状です。今日の講演会を聞いていて、法的な視点で考えることができれば、職務にもっと自信を持てるのではないかと思いました。事例をあげていただいたおかげで、私たちが普段行っていることの多くには法律が関係していてそれを基に仕事をしなければならないことにも改めて気づくことができました。まだまだ勉強不足で知らないことも多いです。書籍等で読んでいた神内先生のお話を、オンラインではありますが直接聞くことができて大変勉強になりました。

まとめ

園児・児童・生徒の健康や安全に日頃から特段の配慮を求められ、専門性を問われる機会も多い養護教諭にとって、法的な視点がより的確な判断や行動につながるということを学んだ。また、平時から事故を予見したり、回避したりできるように備えておくことは、法的責任の面からも重要であると再認識した。養護教諭は、学校全体を俯瞰的に捉えつつ、外部の専門機関と連携させるコーディネーターとしての役割も期待される。今回の研修で、コーディネーターとしての意識の高まりが感じられたことも一つの成果である。