趣旨
丹波篠山市の保育園・幼稚園・認定こども園等では、発達に課題があり特別な支援を必要とする幼児の適切な支援に向けた学習会や研修会を実施して、職員の資質向上を図っている。
保育者は園児に対し乳幼児期にふさわしい生活の場を展開し、一人一人に対し適切な指導を行うことが極めて重要である。そこで、本研修会において、発達障害児の視覚、聴覚、触覚の疑似体験を行うことで、感覚の違いを体験したり気付きを得たりして、特別な支援を必要とする園児への支援について理解を深め、幼児教育・保育施設における保育の質の向上を図ることを目的とする。
概要
○日時 令和6年12月17日(火)15時00分~16時40分
○内容・講師等
講話・演習「そらしどキャラバン隊 発達障がい体験講座 発達障がいの世界に入ってみよう! ~もし、私に発達障がいがあったら?~」
講師:NPO法人そらしど
藤尾 さおり 様
髙橋 尚子 様
川﨑 みどり 様
水野 ひろみ 様
参加者の感想(抜粋)
- 発達障がい体験講座では、頭では理解していたものの、折り紙を折る場面では周りの「頑張れ」などの応援の言葉が想像以上に嬉しくないものになって聞こえるということがよくわかりました。相手の立場になって考えること、理解することがとても大切だと思いました。
- 障害をもつお子さんをお持ちの保護者の方にとっては、障害を受容するまでの”心の揺れ”が大切であるとお話をしていただき、その保護者の”心の揺れ”を捉え、寄り添い、支えていけるように努めたいと感じました。また、特性のあるなしに関わらず、どの子にとっても”視覚的に、具体的に、肯定的に”のポイントをおさえた支援について考え、保育に取り入れたいと思いました。
今回の研修は、理論よりも実体験を重視した。子どもの困り感を体感的に理解し、日々の支援や言葉掛けなどに活かすことを目的とした。保育者自身が思っていた以上に、発達障害児が感じている困難さを感じることができ、自分の保育を振り返るきっかけとなったようである。
講師である「NPO法人そらしど」の皆さんは、障害をもつお子さんの保護者でもあることから、子育てをされるなかで感じてこられたことを、率直に語ってくださった。自分が担任する子どもとその保護者への対応について振り返る貴重な機会にもなり、有意義な研修になったと考える。